Vivi la vita che ami

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草臥れたオタクが息をしている記録

限界オタク、本を作るってよ

こんにちは、嘉月です。
今回はウスイホンを作ったオタクの話です。

創作とわたし

二次創作とは十数年前、中学時代に出会いました。
絵は壊滅的なので文字書きです。活動ジャンルは当時流行っていたR…や銀…など。
当時は個人サイトが主流だったので、フォレストやリゼでサイト作って投稿していました。
百万円あげるから当時の作品を読み直せと言われても拒否する程度には、拙い作品を生み出し続けていたと思います。
もちろんですがR18なものもたくさん書いてました。
高校時代で一時期夢小説を書いたりしていたこともありましたが、大学・社会人ではオタク趣味自体が途切れていたので創作からも縁遠い生活を送っていました。

回帰したのは2020年5月。外出自粛により時間を持て余したため、ヒプのアカウントを作成し、十年ぶりに筆を取ることにしました。
推しカプはワンドロもワンウィもありますが、一時間で文章を書くのは流石に難しかったため、ワンウィに参加していました。
個人サイト時代とは異なり、反応が数値で出てしまうためたくさんもらえれば嬉しい反面、胃が痛いときもありました。
アプリのイベストに触発されて書いた作品(旅行に行くやつ)にたくさんの反応をいただいて、ヤッタ~~となったのが夏ごろの話。

イベントに出ることになったきっかけ

「オタクに生まれたからには一度ぐらいサークル参加してみたいよね」
「自分が書いたやつ本の形にしてみたくない?」
正直この2ツイート(ツイ数多すぎて遡れなかった)に集約されています。
このツイに乗ってくれたのが絵が描ける大学のおともだちでした。
表紙書いてもらえて校正もしてもらえるなら本出すよ~~! と安直にイベント参加を決めました。
どう考えてもノリが軽すぎる。
この時点で8月だったので、11月は間に合わないかなと思って3月合わせで新刊を出すことにしました。
なお、サークル参加の予備知識はゼロだったため、サークルカットってどうやって作るんだよってところから始まりました。

地獄の原稿期間

新刊はpixivで公開していた「旅行に行くやつ」を第一話として、全四話のおはなしにすることにしました。
各話でどんなシーンを書きたいかも大体は決まっていましたし、この時点で一話と二話の半分までは初稿が終わっていたため、正直2月までに2.5話書くのは余裕でしょ、と思っていました。

二話後半執筆(2020年9月頃~2021年2月上旬)

二話の後半はR18です。これが非常に難産でした。
そもそもそのシーンを書くのが十年ぶりだった上、当時の流行りの表現と今の主流とが全然異なる(結…とか前立…は当時あんまり見なかったような)ため、令和のBLとは、というところから考えていたことが敗因です。半年近くを費やしてなんとか6,000字ほどを書ききりました。
作業通話で「わたしひとりでポリネシアンセ…してる」(訳:セ…が書き終わらない)というパワーワードが誕生したのも良い思い出です。

第一回打合せ(2021年2月上旬)

企画概要をエクセルで打ち込んだり、なんとなく表紙や扉絵の雰囲気を伝えたりはしていましたが、いよいよ会ってしゃべろうということで初回の打ち合わせを行いました。牛タンはうまい。
この時決めたことは以下の通り。
・初稿、赤入れ、修正のスケジュール(すでに破綻寸前)
・印刷所(プリントオンさんにしました)
・装丁(面白そうだからという理由でワクドキDXにしました)
・表紙と扉絵のイメージ
印刷所と装丁が決まれば入稿締切も出てきます。デッドラインは2月26日12時。いよいよ本を作るんだな~という気持ちになりました。

三話執筆(2021年2月)

もうね、時間がなさすぎて超特急で書き上げました。
三話にもR18シーン入ってるので、二話となるべく表現が被らないように頑張った(つもり)。初稿締切は二日ぐらい超過した……。

四話執筆(2021年2月)

これは全年齢シーンしかないお話だったので三日ぐらいで書き上げました。
人間追い詰められるとなんでもできますね(遠い目)

赤入れ修正(届き次第随時)

初稿に入った赤を確認して、必要であれば修正をかけていきます。
語法的に必ず修正するものと好みによって変更するもの(漢字開くか等)を、色分けして指示してもらえたのでとても助かりました。
ちょこちょこ感想も書いてあってメチャウレシイオタクになった。漫画でいうトレペ感想みたいなやつ。破壊力強いね。全人類からもらいたい。

その他データ作成

あとがきはiPadで手書き、奥付はWordでポチポチと作成しました。
イベント参加を決めたときにサークルのロゴを作っていたので(何してんの)それを大いに活用してそれっぽく仕上げました。
表紙・扉絵・もくじはおともだちに作っていただいています。表紙はもちろん素敵なんですが、扉絵がハチャメチャにエモくて最高でした。

入稿

修正まで終わらせた本文とあとがき・奥付を提出し、入稿データを作成してもらいました。(他力本願寺
長くても100ページぐらいに収まるかな~と思って見積したりしていましたが、最終的に96ページになりました。本じゃん。
通話の民に見守られながらデータ入稿を行いました。
特に修正の連絡は来ないまま、発送連絡が来たのはビビりましたね。会場直送にしたので対面は当日までお預けです。

原稿期間延長戦

新刊の入稿〆が2月末だったため、イベント本番までに2週間ほどありました。
机に一冊じゃスペース寂しいよな、と思い、無配とペラ本を作ることにしました。

無配(B6 8ページ)

新刊のおまけという位置づけで、関連する短い話を二本入れました。本文がギリギリ6ページにおさまってよかった……。
表紙はフリー素材サイトからいい感じの枠を拾ってきて、あとがきっぽいのは裏表紙に入れました。
新刊がA5なので挟んでもはみ出ないように一回り小さくなるようにB5の色つき紙を買ってきて、早朝の誰もいない会社で印刷し、自宅で折りました。
8ページなのでホチ止めもしていません。おまけだしね。

ペラ本(A5 20ページ)

これは新刊とは全く関係なく、自分の趣味で書きました。
思ったよりも筆が乗ってしまいページ数が増えたため、自宅で刷るのは諦めました。
同人誌の印刷会社だと当日受取りが難しそう(書き終わったのは前々日の夜)だったため、パンフレットなどのビジネス系の印刷を取り扱っているお店で刷りました。
夜中の2時にデータ入稿して、6時には印刷完了のメールが来ていました。速すぎる。
モノクロで頼んでたはずなのに挿絵がわりに入れた写真がカラー印刷になってました。(ありがとうございます)

お品書きとか

これもおともだちに手伝って(というかほとんど作って)もらいました。
キャノンのおうちでつくる同人誌というサイトからダウンロードしたテンプレートを利用しました。

おわりに

そんなこんなで新刊二冊+無配はどうにか完成しました!
一人だったら途中で挫折していたと思うので、おともだちの存在に感謝感謝です。
次はイベント当日の話を書きたいな~。